今日は一大事の密議

       七

 野末源之丞の屋敷へ呼出された半田屋九兵衛。薄々娘との関係を感付かぬでもなかったので、これはきっと金三郎様に取られぬ前に、娘を所望されるのではあるまいかと、そういう心配をしながら罷り出た。「や、九兵衛。今日は一大事の密議じゃで。遠慮は入らぬ。近う」「へえ」「その方の宿泊人に...

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池田出羽は考えた

 池田出羽は考えた。御定紋の付いた御守脇差を軽々しく侍女に、しかも内密で御遣わしになる訳がないけれども、事実に於てその脇差を金三郎の母鶴江が拝領していたとあるからには、なんと云ってもこれは御落胤だろう。いかな明君でもこの道ばかりは別な物と昔から相場は極っているのだから。 いや、これが事実なら確かに...

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御傍《おそば》御用の日記

「御伺い致しましたところ、御覚えの程シカと御心には御留めあらせられぬとの御仰せ。しかし、御傍《おそば》御用の日記取調べましたるところにては、初代長光の御脇差。こしらえは朱磯草研出しの蝋色鞘。山坂吉兵衛の小透し鍔に、鮫皮萌黄糸の大菱巻の※[#「木+霸」、第3水準1-86-28]《つか》。目貫には銀の輪...

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